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JMRA九州・沖縄地区ブログ

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カテゴリー「イベントの報告」の記事一覧

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九州民家塾 in 八女 レポート

  たいへん遅くなりましたが、前回(7月28日開催)の民家塾の報告です。
今回は、茶の国「八女」へ出かけました。
まずは、八女伝統工芸館で和紙すき体験。はがきや名刺に、思い思いに草花をレイアウト。
鉄板で乾かしている間、工芸館の中を案内してもらいました。
「八女福島仏壇」や「久留米絣」、「久留米竹細工」の匠の実演も見ることができました。
お弁当を食べながら、自己紹介TIME。次回の民家塾で講師をしてくださる馬場さんからも一言いただきました。西日本新聞の案内をみて、今回初めて参加してくださった方も。IMG_6705-tile.jpg
昼食後は、福島の街並み散策。ガイドは、NPO八女街並みデザイン研究会の中島さんです。街並み散策だけでなく、建物の中にも入らせていただき説明も受けました。
そのひとつ、「このみ園」というお茶やさん、真黒な板壁が斜めになっていて、不思議なファサードをしていました(中央上)。その内側にはカウンター(中央下)。茶葉の色、お茶の色を調べる「拝見場」だそうです。日中どの時間でも変わらぬ光線を屋内にとりいれ、茶の品質を確認していたとのこと。現在この「日除け」が存在するのは、ここだけ。
最後に、山鹿灯篭の和紙を唯一作っている松尾さんの和紙工房へ。午前中は鉄板で乾燥させましたが、木目がうつりにくいイチョウの板で乾かすなど、昔ながらの工法を引きついでいらっしゃいました。
散策するのには少々暑くはありましたが、充実した内容となりました。
IMG_6718-tile.jpg

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九州民家塾 in 山鹿 レポート

130526_100917.jpg  5月26日(日)、九州民家塾を熊本県山鹿市で開催しました。
  今回は「八千代座」の見学と昨年秋に開湯したばかりの「さくら湯」を施工者である野中さん、構造設計者である川崎さんに解説をしていただくというスペシャル企画。というわけで、今回の参加者は43名にものぼり、近頃の民家塾では最多の参加数でした。
  この日は、お天気にも恵まれ、まだ5月だというのに気温が夏なみに上昇する中、まずは、「八千代座」の見学からでした。八千代座(写真)は、明治43年に建築された江戸時代の伝統的な芝居小屋の様式を今に伝える芝居小屋です。国の指定重要文化財でもあります。
 まずは舞台にあがって役者気分になりながら、客席の見学。
IMG_6478-horz.jpg  天井中央にある豪華なシャンデリアはいまでは電気ですが、当時はガス灯でだったそうです。シャンデリアと合わせ、色彩鮮やかな天井広告画は、今に現存する芝居小屋では珍しく、独特の雰囲気を醸し出しています。その後、廻り舞台の下にある奈落を見学し、実際にみんなで廻りり舞台を押してみたり、せりからの登場を体験してみたりしました。
 それから、2階の桟敷席に上がり、舞台を眺めました。その桟敷席は持ち出し梁で支えられており、建設当時は支える柱の数も少なく(現在は黒の補強柱が追加されている)、今よりも収容人数が多かった当事を考えるとよく落ちなかったものだと驚きました。
748fbcb0.jpeg  八千代座の復元工事にも携わった野中さんから、苦労話や驚きのエピソードをうかがいました。例えば、舞台の床の修繕で部分的に補修してあるところは、周りの木目を写しとり、それと近い木片を探し出してきて、見た目にはつながって同化するようにしてあること、松の板についても、昔の製材の技術ではそれぞれみな違う大きさであるのをまた補修する際も同じ幅板でそろえなければならなかったりしたそうです。普通の仕事では考えられませんが、100年後に再び修復工事があるときに、100年後の人にも歴史を伝えなければならないということでした。その後も、小屋裏、楽屋までと通常では見学が難しいところも野中さんのおかげで見学ができ、参加者は大変満足して昼食会場へむかいました。昼食は八千代座近くにある横手会館で豪華なお弁当をいただきました。
IMG_6492.JPG 午後からは、山鹿市内中心部を南北に横切る豊前街道を散策しながらさくら湯へむかいました。途中、山鹿灯籠民芸館へ。予定には入っていませんでしたが特別に見せていただくことができました。こちらは、大正14年に建てられた銀行の内部を改造してあるそうで、本館の天井には、江戸時代に細川藩主が利用した「龍の湯」の天井に描かれていた狩野洞容(かのうとうよう)作「龍の絵」の原画が飾られています。さくら湯見学を目前にして、迫力ある龍の絵は予想以上に大きく、一見の価値ありでした。
IMG_6496.JPG  いよいよ「さくら湯」へ。威風堂々という言葉がふさわしい唐破風の玄関は迫力があります。もともと、このさくら湯は単なる公衆浴場の役割を越え、老若男女問わず山鹿市民のコミュニケーションの場として市民温泉として親しまれていました。山鹿市民には「自分たちの町は自分たちで創る」という誇りと志があります。それは、今回の再建工事にも言えることでした。資料室で構造設計者である川崎さんからお話を伺いました。とにかくこの建物は、伝統構法で建築することを心掛けたということです。
IMG_6504.JPG  「さくら湯」は、再建工事なので、当時の資料を基に一からの建築です。昭和48年に解体された時に保存してあった材料や看板なども可能な限り再利用しましたが、構造などは今の耐震の基準を守らなければなりません。この再建にあたっては地元にある材料で、地元の職人たちが作るということを目指したこともあり、伝統構法を主としながら今の基準を守るには相当IMG_6515.JPGな苦労があったと思いました。最後に「龍の湯」を見学して、池の間の縁側で心ゆくまでくつろいだ後、解散となりました。会員はその後地区総会がありましたが、他の参加者の方は、さくら湯を堪能して帰られた方も多かったと思います。入られた方の感想を聞いてみると、お肌がつるつるになったそうです(男性談)。

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九州民家塾 in 大分 レポート

先日3月10日(日)、大分にて「九州民家塾」を開催しました。

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まずは、九州大工志の会(大工育成塾の卒業生の会)と合同で、
由布市にある石場建てで作られた大工さんの自邸を見学。
工事写真を見ながら、完成までのお話や工夫された点をお話しいただきました。
壁土は敷地内の土を使用されており、上塗りは普通の漆喰ではなく、
土漆喰、砂漆喰という仕上げを施されていました。
リビングを通る30㎝角の大きな梁が印象的でした。

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午後からは、別府へ移動し登録有形文化財の「聴潮閣」へ。
聴潮閣」は、昭和4年、大分県政財界の第一人者であった高橋欽哉が、
大分県別府市に住居兼迎賓館として建てた近代和風建築です。

こちらは現在、由布院美術館と姉妹館になっており、
湯布院で没した放浪の詩人画家「佐藤溪」の作品の展示も行われていました。
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建物は、現在手に入らないタイヒ(台湾桧)を贅沢に使った造りになっています。
洋間には、小川三知のステンドグラスがはめ込んでありました。

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その後は、「聴潮閣」からすぐ近くの「別府市中央公民館」へ。
こちらは、別府市有形文化財に指定されており、県内最古の鉄筋コンクリート造の建物です。
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近代建築らしくアールを多用したデザイン。
階段室のステンドグラスや丸窓、建具の金物などレトロで素敵な空間でした。

今回の民家塾の参加者は、20名程度。
午後からは風が強くなり、急に冷えてきましたが、
そんなことを忘れるくらい魅力的な建物に釘付けになった民家塾でした。
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北島

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